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【獣医師監修】本当は怖い…犬の歯石・口臭・歯周病
2024.01.10

愛犬の口がなんだか臭う…そんな風に感じたことはありませんか?

愛犬の口をよく見てみましょう。

歯の根本に茶色い歯石が溜っていませんか?

大好きな愛犬とのスキンシップにも影響してくる、

この「口臭・歯石」。実はお口の中だけでなく、体全体にも悪影響を及ぼす可能性があるのです!

そうなる前に、まずは「犬の歯周病」について知っておきましょう!

 

【犬の歯】
歯の大まかな位置や仕組みは人間と一緒です。

永久歯の数は人間が32本なのに対して、犬は42本です。

下記参考ページ(https://jp.virbac.com/advice/health-topics/dog-teeth-explained

人間は歯に穴が開く「う蝕」(いわゆる虫歯です)のケースが多いのに比べ、

犬は歯石が溜まることによる「歯肉炎・歯周病」のケースがほとんどです。

 

【歯肉炎や歯周病の原因は「歯石」】

歯石とは、簡単に言うと食べ物のカスと細菌の塊です。

言葉にするととても恐ろしいですね!食後、時間が経つにつれて口の中に残った食べカスに細菌が繁殖します。

そして歯垢(プラーク)という、ネバネバしたペースト状になって歯に付着します。

(ここまでなら歯磨きで落とせます)そしてそれをそのまま放置してしまうと、

唾液中のカルシウム成分で硬くなり、歯石になってしまいます。

一度歯石になってしまうと、簡単に取る事はできません。

 

そして歯石はどんどん成長して、歯ぐきを圧迫…歯肉炎や歯周病を引き起こします。

歯ぐきを圧迫し続けることで、歯ぐきから歯がはがれ、隙間ができます。

そこへまた食べカスが入り悪循環…最終的には大切な歯が抜け落ちてしまいます。

人間は歯垢が歯石に代わるまで約3週間と言われていますが、

なんと犬はたったの3日!私達より歯磨きを必要としているのはワンちゃんだとも言えます。

 

【歯のトラブルだけじゃない!内臓にも悪影響が!】

フィル動物病院には、1年に数回ほど、お顔がパンパンに腫れたワンちゃんが来院されます。

その原因の大半に歯肉炎や歯周病が関わっています。

歯周病は口臭だけでなく、様々な病気を引き起こしてしまう怖い病気なのです。

加えて近年、歯石は心臓病・肝臓病・腎臓病などの内臓疾患にも深く関係していると考えられるようになりました。

口の中の細菌は歯肉炎や歯周病の炎症部分から血中に入る事があります。

体にとって良くない細菌が体に取り込まれ、血液にのって内臓に行き渡っているのです。

どんなに健康に気を付けた毎日を送っていても、口腔内のケアをしっかり行っていなければ意味がありません。

 

【歯肉炎・歯周病の予防と治療】

歯肉炎や歯周病は、歯石が付く前の予防がとても大切です。とはいっても、急に歯磨きを始めたところでワンちゃんはビックリしてしまい、大人しくやらせてはくれません。

歯磨きっておいしくて楽しい!とワンちゃんに理解してもらうまでに飼い主さんも根気が必要ですが、

今は色々なデンタルケア商品が販売されているので上手に活用してみましょう。

既に歯磨きで取り除けないほどたくさん歯石が付いてしまっている

ワンちゃんは、麻酔をかけて歯石を除去する処置をお勧めしています。

一番ケアをしなければならない所は、歯と歯肉の間の隙間だからです。

歯肉の炎症が強い場合はお薬を処方することもあります。

※ワンちゃんの健康状態によっては麻酔をかけられないこともありますので、かかりつけの動物病院にご相談ください。

【まとめ】

本当は怖い…「犬の歯石・口臭・歯周病」のお話はいかがでしたか?
口臭だけでなく、様々な病気の引き金になる怖い歯周病。愛犬が元気に年を重ねて、

いつまでも美味しくご飯を食べられるように工夫してみてくださいね!

フィル動物病院では、看護師による歯磨きを770円~行っています。

美味しい歯磨きペーストできっとワンちゃんも歯磨きが楽しくなるはずです♪

ご希望があれば、飼い主様へ歯磨きレクチャーもさせて頂いていますので、是非お声がけくださいね!

当院の歯科について↓

https://phil2003.com/medical/dental/

 

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